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軽井沢での生活を制作すること
緑の風景(前沢橋から)
2023
oil on paper
33x33cm
販売詳細:https://kawadayuko.jp/atelier-gallery/product/midorinohuukei/
今日の午前中は、最新作を額装してみました。明日YouTubeの収録があるので、壁に何か新しい作品を掛けたいと思ったからです。私としては珍しく絵画らしい風景画です。
このところ、身近な生活の中で、ストックしてきた、軽井沢の風景写真を見直しています。制作のアイデアが浮かぶことがあるからです。
観光地、高級リゾート地、別荘地というイメージが軽井沢にあるのですが、私は同じ軽井沢の町民であっても、古くからの地元民でもないし、別荘族でもなく、ただの移住民です。
神奈川県の相模原市から最初2012年に引っ越した先は、最初は長野市でした。三輪という町に一人で住んでいました。今から思い返すと、その地域は、小さな神社があったり、懐かしいような個人商店があったり、少しバスに乗れば善光寺という観光地や、権堂商店街には、レトロでマニアックな映画館があったり、額縁店も多かったし、美味しいものが食べれるお店がたくさんありました。意外に便利で、生活もしやすくて、懐かしい思い出ばかりです。
でも引っ越した当初は、人にいろいろ言われました。一番印象に残っているのが、長野出身の美術関係者に「長野県人は外者を受け入れないから、行っても相手にされないし、作家が活躍する場所はないよ」という意見でした。
私は、ただ気軽な気持ちで移住したわけではなく、止むに止まれずこうするしかなかったので、そういう意見には聞く耳を持たず、「ご心配ありがとうございます。大丈夫ですよ。」とにっこり笑って、全く気にしませんでした。
結果、とても良い環境だったし、親切にしてくださる近所のパン屋さんのご夫婦と知り合うことになって、どれほど良くしてもらったことか、本当に恵まれていて幸せな日々でした。賃貸物件も三井のリハウスブランドで、相模原の住居環境よりも広くて安くて、キレイでした。大作制作がしやすかったし、夜制作に集中していている時に耳を澄ますと、夏は近くの神社の森から「ほーほー」とミミズクの鳴き声や、秋は木枯らしやどんぐりが落ちてくる音がなんとも言えず心を和ませんてくれたものです。
人の意見というのは、全くもって当てにならないなと思わずにいられません。当時もこのようなブログ記事を綴っては、ネットから色々な人が応援のメッセージを寄せてくださって、どれほど心強かったことか。
今も同じで、たまたま家族の事情で軽井沢に引っ越すことになりましたが、近所トラブルもなく、何しろ大家さんのご自宅の片隅の物件なので、色々な意味で心強いのです。だからと言って、私は根っからの引きこもりなので、滅多に人と会うこともないし、外に出かけるのもどうしても必要な時だけ。そのような生活の中で、何か軽井沢で生活した日々への感謝の気持ちを込めたような作品が作れたら良いなと、ずっと考え続けています。
しかし、軽井沢らしい美しい風景を描いてしまうと、観光地のポスターのようになってしまうし。これが結構難しいのです。見る側の立場に立てば、きっと軽井沢らしい何かが期待されているに違いないのですが。.....。
ですから、なるべく「軽井沢の緑に恵まれている普通さ」というような方向性で、上記の作品「緑の風景(前沢橋から)」を描いています。シンボリックなものをなるべく排除して、ただただ緑という画面になったのでした。
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