画材コレクターであること：描画材の削られて捨てられる芯

 昨晩眠る前に、ダーウェントのドローイングペンシルを持っていることを思い出しました。それは24色のセットで、2021年9月に、Amazonから4331円で購入していたものです。今はそれが9788円で販売されているから驚きです。画材は、2019年以前に比べると、どれもこれも1.5〜2倍に値上がってしまったようです。タイミングよく買うことが出来て、私は幸運だったのかもしれない。

思えば、人が貯金する分、私は画材をストックしているという状態。その総額は計り知れないし、今や手に入らないものまであるのかもしれない。何が富で豊かさなのか、人には理解出来ないことだらけ。

今日は午前中から3枚の小さなサイズ（ストラスモア 社のBristol ）の紙にドローイングをしてみました。

私は、幼少期から描画材自体を集めるのが趣味なのですが。子供の時に、上野の東京都美術館の地下にあった画材店で、父にチャコール ペンシルを数本買ってもらったことがその始めのきっかけだったのかもしれない。

黒2本と赤いサンギーン1本だったかも知れません。その時の嬉しさは、いつまでも忘れられない良い思い出。その時から何も気持ちが変わらず、私は描画材を使うのがいつも勿体無いと感じてしまう。描いていて、途中で削るのがとても惜しいほど。私の父もこのようなことを言いながら、ナイフで削ってくれたものでした。「芯をよく尖らせて使おうとすると、ほとんどの芯は削られて捨てられることになるんだよなぁ。」

私にとって描画材は、この父との思い出によって、特別な意味がある。削られて失われてしまう芯は、決して無駄ではないことを、私が紙の上のドローイングによって証明しなければならない。それが今でも私の使命感のようになっている。