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アートが日常の風景になるような社会
昨日は、YouTubeの収録が無事終わりました。ZOOMで合計4時間語ったものを、杉野さんがこの後編集して、配信は6月以降になる予定です。
内容は、私自身の作品についてでした。その準備として、改めて私のドローイング作品を紹介するWEBサイトに新作を入れて整理しました。
2015年から制作して来たドローイングが、約300点。これに版画も加えて「YUKO KAWADA on paper」というサイトで紹介しています。
色々な描画材(水彩、鉛筆、シルバーポイント、インク、色鉛筆、油彩)を使って、さまざまな手法を試して来た足跡を一瞥できるようにしてあります。自分用の記録として活用して来たサイトです。今回の準備で、改めて自分のドローイング作品の画像を見ている内に、気づくことがいくつかありました。
私はこれまで、キャンバス作品や版画制作の下絵としてドローイングするということがほとんどありません。それ自体が本作というところがあるので、キャンバス作品と比較した時の価格設定が難しいのですが、これからはなるべく購入して頂きやすい値段設定にして行こうと思いました。GW明けに価格改定のお知らせをする予定です。その分、キャンバス作品の価値を高めるような努力が必要だと思っています。
そこで、油彩のドローイングを油彩画作品制作のためになるべく多く制作して、その中から「これはどうしてもキャンバス作品にしておきたい」ものだけをセレクトして油彩画にし、絞った制作にして行こうと決めました。
また、しばらくは、油彩画のスタイルもなるべく絞ってみようと思っています。色々なものがあると選び難いということがあるかもしれないからです。
とは言え、もう一つ重要なことに気づきました。
頭で考えた真っ当な意見にあまり振り回されない方が良いということです。ここは結構難しいところです。なぜそもそもこのようなことを考えているかというと、私の気持ちのどこかに、「少しでも作品が売れて生活が安定したらどんなに良いだろう」と考える部分があれば、そのアイデアは実現できないと感じるからです。
実現できる時の考えとは、こういう意識からです。「アートが日常の風景になるような社会になったらどんなに良いだろう」という気持ち。自分だけの要求を満たすだけの行動ではなく、自分だけでなく多くの人の幸せを願って作品を制作したり、WEBサイトを構築していくならば、きっと上手く実現できる、と私は今までの経験からそう思うのです。
そして、またもう一つ気づいたことがあります。私はこれまでファイン・アート志向が強かったので、美術史に刻まれるような制作、作品を目指していたところがあります。ですから今よりもずっと先の未来まで残るような作品ということがベースにありました。
しかし、YouTubeの「アート百花」の準備のためにいろいろ調べていく内に、近代に入って現代に至るまで、「アートは人々の生活のより身近なものになるような努力をずっとして来ている」、ということに気づくようになったのです。そしてずっと先のことよりも、まず現実の今に目を向けることが大事なのです。
なぜなら、その大衆化を時代はまだ完全には肯定できていないので、そこにアートの難しさが今現実問題としてあるからです。この難しさに取り組むことが、今の私にとっても、社会にとっても新しい前進になるに違いないのです。
自分がどうしても描いておきたいと思ったものをまず制作し、心から描けてよかったと思う。そういう作品が、理解ある人に出会って、アートが一人でも多くの人に愛される、平和でゆとりのある社会になるように自分なりに色々努力して行こうと思います。
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