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高さのないフロートマウントでの額装:作品「めくるめく」
やっとご注文作品の額装が完了しました。
今回の額装は、作品周囲に各7cm幅の空間をたっぷりとった、オーダーサイズ額だったため、いつも扱っている「草木」額と少し仕様が異なり、細身の木枠でしたので、いつものフロートマウントの設置方法とは一味違う取り付け方をしました。
このような浮かしの高さがない方法も、現代アートのドローイング作品の額装方法として、よく見られる方法です。下のマットに、ヒラっと紙作品が張り付いているような感じが、紙作品らしい軽やかさと柔らかさを醸し出してくれます。
撮影のためガラスを外しています。
スッキリとした無駄のない額縁で、作品にとても合っていると感じました。
ご注文主様が白い額縁を選んでくださったので、
作品がのびのびと広がって見えるように感じました。
作品をマットで押さえつけてしまいますと、窮屈な感じになってしまうので、作品周囲から少し離して上部マットで囲っています。
特厚口のフランス製のアルシュ紙の風合いや、油絵具の有機的なタッチを生かすように、作品周囲をあえて隠さず見せることで、絵の具の立体的な表情が見えるようになっています。
その上にガラス面が被せてありますので、上部マットの厚さ分の高さの下に作品が収まり、作品に直接ガラスが張り付かない額装です。
作品裏には10箇所、10本のコウゾ和紙のヒンジ(幅10mm)を大和糊で取り付けてあり、よく糊が乾いてしっかり付着したヒンジを、下部マットの切り込みから裏に回して、しっかりマット裏面に取り付けてありますので、作品が額装内で外れることがありません。(*この方法は、兵庫県立美術館の紙の修復担当学芸員のアドバイスをもとに長年行なって来た額装方法です)
額装内は、以下の構造になっています。
ガラス面
上部マット
作品
下部マット
調湿紙
スーパーバリアーシート(額装内の空気清浄用紙:カビ防止効果があるとされています)
額縁裏面(MDF)
以上の構造で額装されています。
額内にスーパーバリアーシート(額装内の空気清浄用紙:カビ防止効果があるとされています)を入れている場面。この下に調湿紙も入れてあります。
額装裏面(MDF)には、左に作家の簡単な略歴、右に作品ラベルを貼り付けてあります。ラベルのQRコードは最近印刷するようになりました。このコードをスマホで読み取ると、販売サイトに飛びます。額縁下角二箇所には、透明のゴム足を取り付けてあります。これによって、多少地震の揺れに額縁が踊らず安定します。
昨日プリントした熨斗で包みました。画像では、お名前部分は伏せてあります。
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