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水浴びで、また想像もしないような幸運がおとずれたこと
6月に入って、私はふと、また「水浴び」をしてみようと思い立ちました。特に願いがあったわけではありません。何となく楽しいからやってみようという気持ちです。
ところがまた、想像もしないような幸運なことが起きました。これは記録して、今後何か必要が起きたら、同じようにしてみようと思います。但し、このことを覚えていなければ、この日記も読み直すことがないかもしれませんが。
まず話しはずっと3月頃に遡ります。隣の1階に住む人と立ち話で「2階の人が引っ越すそうよ」という話になって、「どんな人が引っ越してくるのかしら?」と不安そうでしたので、「きっと素敵で良い人が引っ越して来ますよ。」と気休めかもしれませんが、言霊ということがあるので、そう伝えたのです。
それで帰宅してから、「こういう物件に入る人はどんな人なんだろう?」「どんな人が引越してきたら良いかしら?」と想像してみました。ところがどうしても思いつかないのです。隣はファミリータイプなので、単身ということはあり得そうにありません。軽井沢には若いファミリーが住むというイメージがなくて、下の人もシルバー世代のご夫婦です。しかし2階なので、年配者は階段はどうかなと思っていました。
そこで想像を飛躍させて、子供の頃に読んだ「小公女」を思い出しました。
小公女は金を掘りに出かけたお父さんが突然亡くなり、失意のどん底の中、女学校の掃除婦として屋根裏部屋で生活するようになるのですが、そこにお父さんの友人が、お父さんの遺産を届けるために小公女を探すために、たまたま隣の家に引っ越して来て、最初はまさか少女が掃除婦になっているとは知らずに、毎日疲れ果てて働いている少女のために、次々と贈り物を届けるのです。結局その物語の最後は、探していた少女がその掃除婦と知って、養女として引き取られるというハッピーエンドです。
まさかそのような話しになるわけはないものの、幸せをもたらしてくれるような善良な人が引っ越して来たら良いなとだけ、漠然と想像したのでした。
4月に入って内装工事や水回りの修理工事が入って、それでも隣は以前と空き家でした。5月になってゴールデンウィークの頃になって、幾度か見学の人訪れている声が聞こえて来ました。しかし、それでも人が引っ越してくる気配がありません。「静かで良いな」くらいに思っていました。
5月の終わり頃になって、そろそろと思ったのですが、6月に入ってもコトリともしませんでした。すると3日ほど前のこと、ピンポンと玄関のベルがなったので、「少し遅れて引越しのご挨拶かな?」と扉を開けました。すると目の前に立っているのは、お世話になっている大家さん。
「なかなか隣に人が入らないので、うちの従業員が仕事で1ヶ月ほど入りますが、そういうことですからよろしくね。」と言うのです。
「そうですか…..。静かでしたから、やっぱりまだ引っ越しはなかったんですね。」と言うと。
「そうなんですよ。なかなか入らなくてね。」と、ちょっとお困りのようでした。
そこで、何となく聞きたかくても聞けなかったことを聞いてみることにしました。
聞いて、びっくり!!「えっ?そんなに安いんですか?」
「そうなんですよ。何しろ古いでしょ。」
「だって、すごく広いんじゃないですか?」
「ちょっと中見てもらえますか?」と、大家さんは私を中に入れて見学させてくれました。
「何人か見に来たんですけど、皆見学すると断られちゃうんです。やっぱりもう古いから、いくら広くても若い人には無理みたい。」
「そうなんですね。私なんかは、わー懐かしいって感じますけどね。」
「だから内装の工事してもらって、雰囲気を変えたほうがいいのかなってことになって、この後工事を頼むつもりなんです。」
「わ〜すごく広いんですね〜。それにしてもこういう物件は珍しいですね。どういう人が入るんでしょうね。」
「ウォーキング・クローゼットもあるんですよ。」
「わ〜。私ならここを作品保管庫にできますね。良いものを見せてもらいました。」
ということで、その日はそんな話しで終わったのです。ところが次の日の早朝にゴミ出しに久しぶりに行って帰ってくると、大家さんとばったり会ったのです。私の住まいの物件は、大家さんのお宅のガレージの上のなのです。ですからちょうどそのガレージの前で立ち話し。
「お早いですね。もうお仕事ですか?」
「今日は少し遠出の仕事なんですよ。早朝は冷えますね。ここは、ガレージの上だから、冬は寒いでしょ。」
「慣れましたし、とても気に入っているんです。とても良いところが見つかって、本当に感謝しています。」
「そう言ってくれて嬉しいです。お隣にもそう言う人が見つかるといいんだけど」
「そうですね、私みたいに大きな作品を描く作家だったら、すぐに入るでしょうね。」
「あら、あなたでもいいんですよ。どうですか?」
「だって今のところ、この物件すごく気に入っているんです。サンルームに天井窓があって、ここの空は星がいっぱい見えて素晴らしいです。」
と話して家に戻って、「あれ?」と思いました。確か「こういう物件に入る人はどんな人なんだろう?」と考えたことと同じようなことが以前あったのです。それは、セヌリエの30万円する木箱入りの525本のパステルセットをメルカリで9万円で買った時のことです。あの時も、買うことが出来たその2年前は15万円で出品されていて、「こういうものが買える人はどんな人なんだろう?こういうパステルでどんな素晴らしい作品を描くのだろう?」って思ったのです。そうしたら、何と9万円に値下がって、ちょうどタイミングよく作品が売れて、パステルセットを買えるようなお金が出来て、結局買えてしまったのです。「どんな人なんだろう?」って、「私でした」という笑い話です。
「というと、えっ?隣に引っ越してくる幸せをもたらしてくれるような善良な人は、もしかして私でした?」その瞬間もまだ私は半信半疑。だって今の物件は本当に気に入っているし、ちょうど良い価格なのです。でもよく考えてみたのです。「そもそも、どうしてここに決めたnnんだっけ?」
そうです。長野市ではもう少し広くて家賃が今より1万円高い物件で、その上相模原時代から引きずって来た借金返済に毎月、本当に苦心していました。そこで、1万円でも安い物件ならば、少し楽になると、そう言う理由もあったのです。ところがその借金も2019年の1月には全て完済。ここ数年は以前よりも少し余裕が出て来たところでした。
一方で、失ったものもあります。実は数日前、長野市の頃の制作風景の画像を見ていたら、やはり広い物件で、大きな作品を手掛けている我が姿を見て、「こんなに広いアトリエだったんだ」と思っていたところだったのです。しかし、一度楽な状態を味わうと冒険しないものですね。「だって、家賃払えそうなの?」と言う声が聞こえて来るのです。
そんなこんなで煮え切れないでいて、ちょっと想像してみたのです。お隣の広い物件で、私が大作を描いている景色を。すると、何だかとても夢見たいな感じでした。このような夢を描けること自体が最近はほとんどないので、こういう気持ちが大切なんだな、とつくづく思いました。
一晩それでもよく考えてみました。水浴びももちろんしたのです。するとまた「これ、これ、水浴びでまたこう言うことが起きているー!」と気づいたのです。
どうも私は水浴びをすると、「自分が想像もしたことがないようなことが与えられる」のです。「そうか、今度はまず広いアトリエに戻りなさい」ということなんだなと気づいたのです。
と言うことで、今日早速引っ越しのために今の物件を解約し、引越しのための準備を始めることになりました。
解約手続きをするために、わざわざ小諸の方の不動産屋に出かけて来たのですが、何しろ遠いにも関わらず、道すがら「すごいな〜」「すごいな〜」「信じられない」「まさか私が引っ越すことになるなんて」と頭の中はそのことばかりで、あっという間に解約手続きをして、行きも帰りも本数の少ない「しなの鉄道」はタイミングよく乗れてしまうなど、何もかもがとんとん拍子です。上手くいくって、こういうことなんだなとつくづく感じる不思議な出来事となりました。
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